前回、Windows Server 2012 R2 のサーバー OSの仮想マシンのディスクイメージを作成したので、これに SharePoint Server 2013 をセットアップした状態の仮想マシンのディスクイメージを作成することにします。

- SharePoint Server 2013 のセットアップ
- SharePoint Server 2013 累積的更新プログラム
- 直近の累積的更新プログラム リリース状況
- SharePoint Server 2013 2014年9月 累積的更新プログラム
まずは作成済みのサーバー OSの仮想マシンのディスクイメージを利用して、新しい仮想マシンを作成します。
そして、普通に起動します。
ほどなく、インストールイメージの一般化が行われて、再起動すると、ログイン待ちの状態になっています。
ここまで、手元の環境で 4分程度でした。
Windows Server 2012 R2 を最初からセットアップを行う場合は十数分掛かって、更に、最新の更新プログラムの適用を行うと物凄く時間が掛かります。
そう意味でも、sysprep による仮想マシンのディスクイメージはとても助かります。
次に、SharePoint Server 2013 のセットアップを行います。
ISO イメージとしては、SharePoint Server 2013 with SP1 というスリップストリームイメージがあるので、まずは、こちらのセットアップを行います。

既に SP1 がリリースされている現在では、かなりのバグ修正が行われていると考えられることから、こちらでセットアップを行うのは必須ですね。
・SharePoint Server 2013 SP1 の特徴
http://www.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/sharepoint2013sp1.aspx
・SharePoint Server 2013 Service Pack 1 が再リリースされました
http://blogs.technet.com/b/sharepoint_support/archive/2014/04/23/sharepoibnt-2013-sp1-rerelease.aspx
・Description of Microsoft SharePoint Server 2013 Service Pack 1 (SP1)
http://support.microsoft.com/kb/2880552
次に、累積的更新プログラム (CU) の適用を行います。
ところで、SharePoint の累積的更新プログラム (CU: Cumulative Update) は、2014年7月から、2か月毎のリリースから、1カ月毎のリリースに変わったんですね。
それに伴って、パッケージング方法が2種類になっています。
コンポーネント毎のモジュールと、全てのコンポーネントを含むサーバー パッケージというものがあります。
これは、修正モジュールのリリースをタイムリー、かつ、確実にリリースするための処置のようです。
サーバーパッケージの場合、直前のサービスパック以後の全てのコンポーネントの累積的更新プログラムとなるので、Project Server のパッケージには、SharePoint Server と Foundation が含まれ、harePoint Server のパッケージには Foundation 含まれるという形になります。
これに対して、コンポーネント毎のモジュールの場合、SharePoint Server であれば、SharePoint Server と Foundation のそれぞれの累積的更新プログラムの適用が必要になります。
適切に必要な修正モジュールだけを適用することが出来るという意味では、有難いのかも知れませんが、ちょっと複雑にはなっています。
・SharePoint patching demystified
http://blogs.technet.com/b/stefan_gossner/archive/2014/08/19/sharepoint-patching-demystified.aspx
そして、山崎愛さんが分かり易く解説してくれているのはこちらです。
・SharePoint の更新プログラムについての要約
http://shanqiai.weblogs.jp/sharepoint_technical_note/2014/09/sharepoint-patching.html
現在、最新は2014年12月の累積的更新プログラムがリリースされています。
・2014年 12 月の Office 2013 の累積的な更新
http://support.microsoft.com/kb/3020816/ja
直近、半年分の累積的更新プログラムのリリース状況を整理してみました。
月 | リリース状況 | リリース内容 | リソース |
---|---|---|---|
7月 | サーバー パッケージ | Foundation, SharePoint Server, Project Server, OWA Server | リンク |
8月 | 個別モジュール | Foundation, SharePoint Server, Project Server, OWA Server | リンク |
9月 | サーバー パッケージ | Foundation, SharePoint Server, Project Server | リンク |
10月 | 個別モジュール | Foundation, SharePoint Server, Connector for Documentum, Project Server, OWA Server | リンク |
11月 | サーバー パッケージ | Foundation, SharePoint Server, Project Server | リンク |
12月 | サーバー パッケージ | Foundation, SharePoint Server, Project Server, OWA Server | リンク |
今回は保守的に、最新のものを避けて、2014年9月の累積的更新プログラムをセットアップしました。
・Office 2013 の累積的な更新の 2014年 9 月
http://support.microsoft.com/kb/2995905/ja
実際の累積的更新プログラムについては、以下のサポート技術情報からダウンロードのリクエストを行えます。
・2014 年 9 月 9 日 SharePoint Server 2013 のパッケージ用の累積的な更新
http://support2.microsoft.com/kb/2883068/ja
後は、ダウンロードして解凍した結果の ubersrv を実行するだけです。
但し、セットアップ後の構成ウィザードの実行は必要ありません。

これで、SharePoint Server 2013 SP1 + 2014年9月 累積的更新プログラムをセットアップした、仮想マシン ディスクイメージが出来上がります。
このアプローチは、新規に複数サーバーで構成するサーバーファームを構築する場合に利用するだけでなく、既存のサーバーファームのノードサーバー障害時の復元用としても利用することが出来ます。
最後に、作成した仮想マシン イメージを起動した結果の PC のプロパティは以下のようにしています。

これで、SharePoint Server 2013 のディスクイメージが作成出来ました。 今度こそ、次は SharePoint サーバーファーム環境を作成します。 ということで、続きは、また次回ということで・・・
Kokuho Hi (Sonorite / SharePoint Technology Center)