SharePoint 検証環境構築の続きです。
2台の Hyper-V 専用のサーバー機の環境構築を行っていますが、初号機の方に AD をセットアップしてドメインを構成しているので、弐号機をそのドメインに参加させます。

通常の環境において、DHCP で IP アドレスの割り当てされれば、DNS サーバーも紐づいて、その先にあるドメイン コントローラーにアクセス可能なはずなので、苦も無くドメインに参加させることが出来ますが、ネットワーク的に別セグメントであったり、既存ネットワーク上に独立したドメイン コントローラーを構成している場合、明示的にドメイン コントローラーを指定することで、ドメイン参加が出来るようになります。
具体的には、lmhosts の作成と、優先 DNS サーバーの明示的な指定になります。
lmhosts については、以下のような記述を追加します。
<IPアドレス> <サーバー名> #PRE #DOM:<ドメイン名>
<IPアドレス> "<ドメイン名> \0x1b" #PRE
IPアドレス: ドメイン コントローラーの IPアドレス
サーバー名: ドメイン コントローラーのサーバー名
ドメイン名: ドメイン名
2行目の " " (ダブルクォート) の中の記述の仕方は少々特殊です。
\0x1b の前は、合計で15文字になるように、ドメイン名の後ろにスペースで埋める必要があります。
例えば、sonorite というドメイン名であれば、以下のような記載になります。
192.168.1.1 "sonorite \0x1b" #PRE
sonorite が 8文字なので、後ろにスペースを 7文字埋めます。
%windir%\system32\drivers\etc に lmhosts を保存したら、nbtstat -R で再読み込みを実行しておきます。
その他の詳しいことは、こちらのサポート技術情報を参照して下さい。
・TCP/IP および LMHOSTS ファイルを使用したドメイン ブラウジング
http://support.microsoft.com/kb/150800/ja
後は、ネットワーク アダプターのプロパティで、優先 DNS サーバーとして、ドメイン コントローラーの IP アドレスを設定するだけです。
元々の DNS サーバーについては、ドメイン コントローラーに構成している DNS サーバーにフォワーダーとして追加されているので、変更しても特に問題ありません。

ちなみに、昔は、ドメイン構成して、DNS が構成された時に、自分でフォワーダーを設定していた記憶があるのですが、今は、勝手に、元々のネットワーク構成を取り込んで設定してくれるようです。

昔は IPv6 のアドレス割り当てが無かったので意識しなかったのだと思いますが、IPv6 のアドレス割り当てがあると、Windows Server 2008 以降では、IPv6 の方が優先されるようです。
このため、上記の設定では名前解決に失敗して、ドメイン参加出来ないという状況が発生します。
このことに気が付くまで、しばらく悩みました・・・
恐らく、IPv6 を無効化するとか、IPv4 の方を優先させるとか、という設定を行えば良いのだと思いますが、今回は、IPv6 の優先 DNS サーバーを設定してしまうというアプローチで解決しています。

こちらに、ドメイン コントローラーの IPv6 の IP アドレスを優先 DNS サーバーに設定します。

これで、ようやくドメイン参加が完了。
分かってしまえば、何のことはないのですが、1カ月半前に、この問題を解決するのに 2時間以上掛かってしまった・・・
ここまでで、ようやくドメイン参加の設定が終わります。
次は、Hyper-V を使うための設定などになりますが、続きは、また次回ということで・・・
Kokuho Hi (Sonorite / SharePoint Technology Center)